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トイレの管理としつけ(改訂版/2001/03/06) |
ある程度の年齢まで成長した仔猫は、飼育家によってトイレのしつけがされていますが、もし、親からの乳離れをする前に、仔猫をお宅に迎えることになったら、母猫や、飼育家の代わりにその仔猫のトイレのしつけをしなくてはいけません。そのようなときのため、以下、ご参考の一つになさってください。
仔猫が生まれると、最初の1週間は、母親が全ての面倒をみます。仔猫に食物を与えるときが、トイレのしつけのための適切な時期となります。
●トイレのしつけのスタート
ここで、簡単な約束事があります。
●リターボックスの種類などについて
■ 猫砂の場合 |
■ ペットシーツの場合 |
仔猫の時にはリターボックスの高さは、低い方が入りやすいのですが、低いと、猫砂の場合砂が飛び散ります。これは、トイレ周辺の衛生面で、問題があります。
中猫に近づいたら、深さのあるリターボックスに変更しましょう。その理由は、砂掻きの際の飛びちりが少ない上に、出るとき猫自身が足に付いた砂をふるい落としながら外に出るからです。 |
仔猫の時にはリターボックスの高さは低い方が入りやすいでしょう。 猫砂の飛び散りが無いため、清潔に保てます。 リターボックスの高さによって選ぶというより、シーツの大きさに合わせて選ぶとよいでしょう。 |
![]() フードのないもので、取り外しがきく。仔猫の時は下の部分だけを利用するとよい。 |
![]() 猫の身体が少し大きくなった時に使う。猫砂を利用する場合は、飛びちりが少ない。シーツの大きさに合った大きさだと好都合。 |
![]() フード付きのもの。砂掻きの激しい子は頭から粉を被るので注意。ただし部屋は汚れにくい。ペットシーツを利用する際は、下に新聞紙を敷きその上にシーツを乗せる。 |
![]() 大柄の猫用のフード付き。海外のものは不透明なものも多く、閉鎖空間を嫌がる子も時にいる。 |
●リターボックスを置く場所について
静かで、人や猫の食事場所から遠い場所を選びましょう。これは、清潔保つためです。
もし、自宅に2つ以上に分けられるエリアがある場合には、2パターンのリターボックスを用意するのがよいでしょう。例えば、1歳未満用、1歳以上の成猫用、病気回復中の猫用、去勢避妊手術などの猫用、と該当ケースに分けます。
■ 猫砂の場合 |
■ ペットシーツの場合 |
猫は砂を散らかすので迅速に掃除しやすいタイルやビニールタイルなどの床の上がよいかもしれません。リターボックスから飛び散った砂をかたづけるのに簡単です。 | 猫砂が飛び散らないため、周りへの汚れはほとんどありません。食事場所から遠くて猫が落ち着ける場所ならどこでもいいでしょう。 |
●リターボックスの管理について
日々の清掃
リターボックスは、常に汚れていない状態にしましょう。猫は、排泄物が取り除かれたきれいな場所が好きです。掃除のサイクルは、猫の自然な排泄の後、すぐ行うのが理想です。
■ 猫砂の場合 |
■ ペットシーツの場合 |
猫がトイレを使った後、即座に汚れた砂が取り除かれ、固まる砂が追加されれば、クリーンな環境が維持できます。 トイレの周りに猫砂が飛び散っている場合は、砂を拾い床を拭きます。 トイレの清掃をした後は、手を石鹸で洗い、流水ですすぎます。 |
ペットシーツの下に新聞紙を敷いておくと、新聞紙ごとペットシーツをくるみ捨てます。これで完全にクリーンな環境となります。 リターボックスの底が汚れていたら、水のスプレーを用意しておきティッシュで拭きます。 トイレの清掃をした後は、手を石鹸で洗い、流水ですすぎます。 |
週1の清掃
完全な清掃を行います。まず、水によって丹念にリターボックスをすすぎます。次に、家庭漂白剤を5ー10%に希釈し、15〜30分浸け置きします。家庭漂白剤(塩素系漂白剤)は、もっとも廉価で手に入れやすい上、様々なウイルスと細菌を死滅させます。ただし、塩素は中毒を引き起こすので、すすぎを充分するよう心掛けましょう。家庭漂白剤のかわりに「逆性せっけん」(オスバン等)も利用できます。これは、薬局で手に入ります。
決してしてはいけないのは、最初に充分水ですすがず、漂白剤を使うことです。塩素が尿に作用し、有毒物質を発生させることがあります。したがって清掃の作業は、よく換気された場所でする必要があります。最もよいのは、風が流れる戸外です。ただし、戸外でする場合は、動物、または小さな子供が入れない場所であるか確認しましょう。風呂場や狭い限られた場所でこの作業をしてはいけません。やむなく風呂場でする際には、換気扇を利用し、浸している間に、猫その他の動物、または小さな子供が入れないようにしておきましょう。
浸した後、適切な場所に水を捨て、再びきれいな水でリターボックスをすすぎ、太陽が当たる場所で乾いた空気にさらします。その際、新聞を2〜4枚、リターボックスの下に敷きましょう。新聞紙は、このリターボックスの底に、汚れをつけないためのものです。
■ 猫砂の場合 |
■ ペットシーツの場合 |
週に1回、リターボックスに残っている砂を、全部捨てます。 リターボックスの清掃が終わり乾いたら、砂を入れます。 固まる砂なら、8〜10センチまで入れましょう。 |
汚れたペットシーツと下に敷いた新聞紙を取り除きます。 リターボックスの清掃が終わり乾いたら、新聞紙を下に敷き、ペットシーツを上に敷きましょう。 ペットシーツの場合は、猫砂を利用するときより、付け置き洗いが簡単です。 リターボックスの底に砂による掻き傷が無いからです。リターボックスそのものの清潔を保ちやすいでしょう。 |
注意事項:
妊婦は、汚れた猫砂に触れない方がよいでしょう。これについては、ホーム獣医さんと相談し、対策を練りましょう。リターボックスの掃除の後は、必ず石鹸などを使い暖かいお湯で手を洗い、すすぎましょう。
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●リターボックスの観察
仔猫の大便は、その猫の健康の状態を示すインディケータとなります。血、下痢、または、その他の異常何でもですが、ホーム獣医さんにアドバイスを求めるため、電話をするのがいいでしょう。リターボックスを清掃する前に獣医さんに電話をしましょう。なぜなら、獣医さんは、検査のために大便を持って来るようにいうかもしれないからです。
同じく大便は、仔猫のフードの品質を知らせる「フィードバック」となります。1回程度の緩い大便、下痢は、あまり問題はないでしょう。しかし、明白な理由(例えば、新しいフードに変更したといった)がない限り、その状態が持続するならば、獣医さんに知らせましょう。仔猫は、人間の子供のように非常に早く脱水状態になってしまいます。
また、しばしば、緩い便はその仔猫の食品に対するアレルギーを知らせることもあります。
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