日々の被毛のお手入れ(Update 2002/2/8) |
ラグドールは「長毛種」と呼ばれるグループに属する猫です。セミロングですから、もつれることのない非常に手入れのしやすい被毛です。ただし、長毛種一般と同じように、日々のお手入れは肝心です。
■ 「ショー猫」は、毎日。
■ 「家庭猫」は少なくとも週1回。
櫛などでブラッシング(グルーミング)し、本来抜け落ちるべき毛を取り除いてあげてください。定期的な櫛入れと、シャンプーは、飼い主と猫との信頼関係も作り出します。
もし、このお手入れを怠ると、猫は自分の毛を舐めて胃などの中に溜めてしまう「毛玉症」になりがちです。一定量の大きさになった毛の塊は、排便により排出されるケースもありますが、食物を吐く行為を伴って体外に排出されることも少なくありません。この「吐く行為」を初めて見ると驚き心配されるかもしれませんが、毛玉を排出しようとする嘔吐行為はそれほど問題ではありません。しかも、人間の手による日常的な櫛入れにより、余分な抜け毛の量を大きく減らせることができ、嘔吐行為も減らせます。(毛を吐くために猫草を食べたがる子もいます。猫草についてはこちらへ)
なお、病変による嘔吐は注意が必要です。毛玉による嘔吐なのか、病変に起因する嘔吐なのか、見極めが大切です。もし、毛玉が胃の中や食道に詰まってしまい、食欲が落ちる、もしくは、吐き出そうとしても吐き出せなくなった場合には、速やかに獣医師に相談し、「ラキサトーン」などのジェルを定期的に与え、無理ない排泄を促すようにしましょう。これらは、与え過ぎると食欲が減退するので獣医師の処方に従ってください。
お手入れ用品としての櫛は、柄の部分と櫛の部分が全てステンレスになっていて櫛の粗さが2通りになっているものがお勧めです。スリッカーは、日常のお手入れには不向きです。美しい被毛を切れさせてしまうからです。ただし、お手入れを怠った結果毛玉が出来た場合には、毛の根本を手で持ちながら使用すると便利です。
スリッカーは、2本用意すると便利です。一つはもしもの時のお手入れのため。もう一本は、掃除のためです。カーペットや布製のソファー、キャットツリーに付着した毛を取り除くのに大変有効です。スリッカーの針の向きを逆さにし、ひと掻きしてみてください。見事に毛がとれます。
改訂稿 update 2002/2/8 写真挿入、第5段落「スリッカーの多義性」について付加
初稿 Update 2001/3/5
©1997-2009 Shinobu Oda (Ashley) All rights reserved.