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  外飼いか、室内飼いか (Update 2000 5/5)

 「猫は、単独行動を好み、自由を求める動物である」
これは、猫の動物としての性質をあらわすものとして、しばしば使われる言葉です。しかし、単独行動を好み、自由を求める猫だからといって、私達は猫を戸外で自由に歩かせるべきでしょうか。それとも、自由に歩かせない方がいいでしょうか。猫を愛する人々は、猫のことを思い、しばしば自問します。

 「仮に、自分自身が自由を奪われたら」と思うと、「猫には自由を与えたい」と思う心理が働くのは、自然かもしれません。「もし、何の危険も無いところなら」と、思うこともあるかもしれません。しかしながら、その感傷的な思いは、結果的に、猫に不幸をもたらすことになるでしょう。理性的に考えれば、戸外を自由に歩かせることが、決して猫のためにならないことに私達は気づきます。

 それを証明するのに、イエネコの歴史を紐解くのは有効かもしれません。人間と共生する道を選び、イエネコとして進化してきた私達の猫は、サバイバルの本能を失う歴史を歩んでいます。


よく知られていることですが、室内飼いの猫は外飼いの猫の2倍長く生きます
これの理由は以下です。

予防接種をしても、猫科動物の病気にかかる可能性はあります
外飼い、半外飼いの猫には、以下の予防接種が、しばしば薦められることがあります。

だだし、予防接種で、外飼い猫が伝染性の感染に絶対かからないという保証はありません。予防接種は、ただ感染の可能性を減らすだけです。

有害物質に接する機会
一般的に、室内飼いの猫は、外飼い猫より、有害物質に接することが少ないといえるでしょう。その例は以下です。

外飼いにすることによる精神的ダメージ
一般的に、室内飼いの猫は、外飼い猫がしばしば受ける精神的ダメージを受けないでしょう。精神的ダメージを受ける原因となる例は以下です。

地域によっては、

これらに遭遇した猫は、人に懐かなくなったり、ちょっとした物音がしただけで、ビクビクするようになってしまうかもしれません。


 自分自身が、猫になったつもりで、上記の過酷な場所で生きやすいかどうか、考えてみたいです。
 イエネコは、人間と共生することを選び、進化してきた猫です。さらに、血統猫は、その中でもさらにサバイバル本能を失う方向性の中で飼育されてきた猫といえるかもしれません。

 私達が飼っている猫は、過保護な歴史を経てきています。今、その猫を外に出すことは、猫に歴史をさかのぼらせるようなものです。時間は常に不可逆であることを思い出してみたいものです。

 さて、室内飼いを選びますか。それとも外飼いを選びますか。


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