ラグドール・遺伝子チャート

 グドールが作出されてから、36年経ちますが(2001年時点)、この間に交配されたラグドールの系図をまとめたものが「RFC(Ragdoll Society)」、現在は「RFCI(Ragdoll Fanciers Club International)と改名」作成の「遺伝子ブック(チャート)」です。これは、ノースアメリカを中心として、まとめられたもので、登録頭数は2000年版で3600頭です。

    創始者が始めたこのチャートは、TICAへのラグドール申請に功績のあったデニィ・ローラダイトン夫妻によって引き継がれていきました。デニィダイトン氏は、現在RFCIの名誉顧問です。

    チャートの構成は「ライトサイド」「ダークサイド」の2つに「アンノウンサイド」を含めたものです。

グドールの始祖は、ジョセフィンというペルシャタイプの白毛をした外飼い猫でした。この母猫から生まれた1頭の牡猫「ダディ・ワァバークス」と2頭の雌猫「フィジャナ」・「バックウィート」の3頭が、ラグドールの基礎猫です。この3頭から生まれる猫は、雌猫の色のタイプで2系列に分類されました。一方は、雌猫「バックウィート」を起点とし、他方は、雌猫「フィジャナ」を起点とします。この分類では、「バックウィート」が全身に色が出ており、白を持っていなかったことから「ダークサイド」、「フィジャナ」が、白色を多く持って明るかったことから「ライトサイド」と命名されました。

 系列に分類したのは「青い目」を持ったポインテッドで、注意深くコントロールする必要があったからです。ラグドールはホワイトスポットとして知られているS遺伝子を運んでいます。バイカラー化がすすんでいく「ライトサイド」の猫は同じサイド同士での交配を避ける必要がありました。その上、ラグドールは少ない猫からスタートしていますから、将来の危険を少しでも回避するために、この遺伝子ブックは活用されてきました。たとえば、「ライトサイド」の猫は「ダークサイド」の猫につがわせる、など、同じサイド同士を交配させないようにしていたそうです。特に、アウトクロスなしのラグドールを作出する人々にとっては、このシステムを活用するのは有意義ともいえますし必至でしょう。

 シュレイ家では、カリフォルニアから来た左京右京が「ライトサイド」、カリフォルニアとワシントンから来たきららが「ダークサイド」です。カナダから来たさがのは「アンノウンサイド」です。

 「アンノウンサイド」とは、「unknown side」と書きます。始祖ジョセフィンからその猫に到る間にTICAやACFAなどのメジャーな協会に登録されず、メジャーな家系図ではないものを持ちつつ、TICAなどの登録が途中で切れた猫たちが登録されます。アメリカから輸出された猫のためにも、アンノウンサイドは機能しているようです。

    改訂稿2002・3・14


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